税金(国保)の徴収・滞納
人権無視の徴収を許しません
転嫁が難しく、赤字でも支払わなければならない消費税。高過ぎる国保料(税)など、国税・地方税、社会保険料を「払いたくても払えない」納税者が増えています。一方で、国税局や自治体は、徴収を強化し、 営業や生活を脅かす差押えが各地で横行しています。 民商では、「納税(徴収)の猶予」などの緩和措置も活用し、生存権や財産権を無視した徴収を行わせない運動をしています。白治体等も「個人の状況をよく聞き、 生活や商売ができなくなる徴収はしない」と明言しています。
滞納処分から身を守る10の対策
1.営業と生活を守るのは当然の権利
憲法は「生活費非課税」「税金は能力に応じた負担」を原則としています。
2.書類は捨てず、必ず見る
滞納を放置すると「差押え」などに進行します。来た書類は放置せず、民商へ相談しましよう。
3.営業と生活の見直しを
毎月ムリのない支払いをするため、営業と生活を数字でつかみましょう。
4.権利として「納税の猶予」の申請を
「納税の猶予」、「徴収の猶予」は納税者の権利です。認められれば一年間の分納が可能です。
5.先日付小切手は絶対切らない
税務署などから「先日付小切手」の振り出しを求められても断りましよう。
6.生存権的財産は保障される
生存権的財産の家や預金の差押えは財産権の侵害です。売掛金や生命保険の差押えはやめさせましょう。
7.差押えには「換価の猶予」などを活用
事業の継続、生活の維持を困難にする恐れのある財産の差押えは、猶予または解除できます。
8.高すぎる延滞税は免除が当然
延滞税の免除を主張しましょう。「納税の猶予jが認められれば、延滞税も減額されます。
9.差押えに関する滞納者の保護規定の主張を
「超過差押え」や「無益な差押え」は法律で禁止されています。
10.どうしても払えないときは「滞納処分の執行停止」を
どうして払えない場合は「滞納処分の執行停止」を認めさせましょう。3年継続すると納税義務が消滅します。
「差押え」を全額解除
Hさんに蟹江町から住民税の差押え通知が届きました。電話で昨年白己破産したことや家族の病気のことを伝えても、職員は「払わなければ差押え」と脅すばかり。 そして、残高854円の通帳を差押え、さらに1週間後に年金の振り込み直後に全額を差し押さえました。Hさんは「年金は生活の糧。死ねと言うことか」と抗議しましたが、「白治体が関知することではない」と冷たい返事。 困ったHさんが民商へ相談すると「こんな事は許せない」と13名で蟹江町へ抗議しました。経過を説明し、「児童手当差押えは正義に反する」と鳥取地裁が断罪した商工新聞を示し、 「今回はこれよりひどい、断じて許せない」と激しく抗議。対応した税務課長も「これは明らかに年金を差し押さえた形になっている」と認め、全額返還しました。
市県民税・国保税が払えない場合はみんなで相談して、市役所と話し合い
春日井民商では市県民税や国保税が払いきれない会員が、それぞれの所属する支部で相談をした上で、仲間と一緒に市役所に出かけて納付相談をする取り組みを続けています。 「無理な約束はしない」「分納計画などの約束は誠実に守る」ことを心がけて、毎年6 月の国保税額の通知の頃に集中的に相談をすすめています。「ひとりで相談に行ったら厳しいことをいわれたが、みんなと一緒に相談に行くと心強い」と会員にも喜ばれています。
毎年、春日井市との話し合いを続けています
毎年、秋に春日井市との話し合い(市交渉)を行っています。 春日井市へ要望書を提出し、市側から回答を受け取ります。話し合いの当日は、会員・役員が市当局に中小白営業者のくらしや営業の実態を直接訴えて、市の施策への反映をもとめています。 これまでの話し合いでも、制度融資の問題や国保の短期保険証の問題、保育園の入所基準の問題などで市側の譲歩・改善を勝ち取っています。
2017年市交渉の内容はこちら==>(PDFファイル)